展覧会・イベントExhibition & Event
開催中のコレクション展
シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクションⅢ
9月25日(金)~12月28日(月)

ユダヤ系ポーランド人として生まれ、二度の大戦を体験し、富山で亡くなるまで激動の20世紀を生きた天才ヴァイオリニストにして指揮者、シモン・ゴールドベルク(1909-1993)。ゴールドベルクが愛蔵し、美代子夫人から2006年に寄贈された美術作品を展示しています。
ゴールドベルクとスペイン(2)
スペインの響き
今年度は、ゴールドベルクと縁のあるチェリスト、パプロ・カザルス(1876-1973)の生誕150 年を記念し、カザルスの祖国スペインをキーワードに、東京藝術大学音楽学部音楽総合研究センター所蔵のゴールドベルク旧蔵品から選りすぐり、シリーズ3回に渡ってご紹介します。
シリーズ第2回は、ゴールドベルクの遺品の中から、スペインの音楽やスペイン出身の音楽家にまつわる品々を集めて展示いたします。
1936 年春、26歳の若きゴールドベルクは、6歳年上のピアニスト、リリー・クラウス(1903-1986)とともに来日し、東京、大阪、京都、神戸で演奏会を開催しました。当時のプログラム(展示中)の演目には、フリッツ・クライスラー(1875-1962)編曲によるスペイン出身の作曲家マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946)の《スペイン舞曲》(オペラ『はかなき人生』より)が登場していますが、同曲はそのタイトルが示すように、スペインの民族音楽を取り入れたものでした。奇しくもこの年の夏、スペインで内戦が勃発しました。内戦のさなか、フランコ軍によって親友を喪ったファリャは、39年に同軍が勝利し独裁政権(~1975年)が樹立されると、アルゼンチンに亡命しています。
スペインの音楽には、それぞれの地方で育まれた多彩な歌や踊りや器楽の伝統が息づいています。情熱と哀愁に彩られたその響きは、国境を越えて多くの人々を魅了し続けてきました。激動の時代を生きたゴールドベルクも、こうした音楽に向き合うことがあったのでしょう。当館に遺贈されたゴールドベルク愛蔵の美術作品に囲まれて、20世紀を代表する音楽家たちの奏でたスペインの響きに想いを寄せてみてください。









