コレクションCollection

屋外展示

屋外彫刻について

コンセプト

私は、動物をモチーフにして「ANIMALS」という作品を制作していますが、動物そのもののリアリズムというより、人間の物事に対して感じるリアリティを大切にして作品をつくっています。
この美術館も同じように、人の様々な思いや感覚に広いキャパシティーと柔軟性を感じました。それはまるで大きな生命体のようで、優しく私たちを迎えてくれる新しい美術館の姿を感じました。
このような美術館に設置する「ANIMALS」の彫刻は、「森からふらっと遊びに来て、あまりの居心地の良さに、ここに居ついてしまった」という感覚で、立山連峰を見据え、堂々と立つ大きな「クマ」を配し、その左右の空間には、立ち上がろうとするクマや大きさの違うクマなど、造形的にも変化のある彫刻を設置したいと考えています。
大きな空間の中の屋外広場ですが、「自然と響き合って存在する魅力のある空間」を作り出せればいいなと思っています。(三沢厚彦)

アーティスト

三沢 厚彦Atsuhiko Misawa

1961年京都生まれ。1989年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。2000年動物の姿を等身大で彫った木彫「ANIMALS」シリーズを制作開始。同年より西村画廊(東京)で個展開催。2001年に第20回平櫛田中賞を受賞。2002年初の作品集「三沢厚彦 アニマルズ」(求龍堂)を刊行。2007年から「三沢厚彦 ANIMALS+」展が平塚市美術館を皮切りに全国5会場を巡回。その後も各地の美術館で個展を多数開催し好評を博す。近年の個展に、2013年に三重県立美術館、浜松市美術館、2014年高松市美術館、岩手県立美術館、周南市美術博物館、2015年高梁市成羽美術館、釧路市美術館、2016年大分市アートプラザ、2017年熊本市現代美術館、渋谷区立松濤美術館、2018年横須賀美術館など。今最も注目されている木彫作家の一人。近著に2013年の作品集『ANIMALS No.3』(求龍堂)、『動物の絵』(青幻舎)。