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開催中のコレクション展
シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクションⅣ
指揮者としてのゴールドベルク
2025年2月13日 (木) ~4月15日 (火)(予定)
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ユダヤ系ポーランド人として生まれ、二度の大戦を体験し、富山で亡くなるまで激動の20世紀を生きた天才ヴァイオリニスト、シモン・ゴールドベルク(1909-1993)。彼はまた、優れた指揮者でもありました。本展では、ゴールドベルクが愛蔵し、美代子夫人から2006年に寄贈された美術作品を展示しています。
1955年、ゴールドベルクはオランダ政府の依頼を受けて、オランダ室内管弦楽団を結成、1977年に辞すまで、22年間に渡り、同団の音楽監督、常任指揮者、ソリストとして活躍しました。ゴールドベルクによる練習は厳しかったようですが、それは、高圧的な態度で従わせようとするものではなく、真剣に音楽と取り組む姿勢や練習の大切さについて、自ら率先してお手本を示すものでした。かつての団員たちによれば、「演奏旅行でも道中常にスコアと向き合っているのは彼。目的地に着いて一番先に練習を始めるのも彼。一番最後まで練習をしているのも彼」だったそうです(山根美代子『20世紀の巨人 シモン・ゴールドベルク』2009年、p.116より)。
ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、ボストン、クリーヴランド、シカゴ…等々、名だたるオーケストラの客演指揮を務め、その音楽で世界中を魅了してきたゴールドベルク。指揮者として壇上に上がった1993年4月11日の水戸室内管弦楽団の定期演奏会が、彼の生涯最後のステージとなりました。
本展では、写真や楽譜など、指揮者としてのゴールドベルクを偲ぶ貴重な資料をご紹介します。ゴールドベルク夫妻の日常を彩っていた芸術作品に囲まれながら、尊敬を集めた指揮者の足跡をたどってみてください。
*本展示にあたり、東京藝術大学音楽学部音楽総合研究センター シモン・ゴールドベルク文庫には、資料のご貸与をはじめ多大なるご協力をいただきました。心より御礼申し上げます。
展覧会情報
会期 | 2025年2月13日 (木) ~4月15日 (火)(予定) |
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開館時間 | 9:30〜18:00(入館は17:30まで) |
休館日 | 毎週水曜日、2月25日(火) |
観覧料 |
一般:300円(240円)
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場所 | 富山県美術館3階 展示室6 |
主催 | 富山県美術館 |