展覧会・イベントExhibition & Event
開催中のコレクション展
瀧口修造コレクションⅣ
2025年2月13日 (木) ~4月15日 (火)(予定)

瀧口修造の修技と造形Ⅱ
富山県出身の詩人、美術評論家として知られる瀧口修造(1903-1979)は、造形作家としても知られています。1958年、ヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表・審査員として生涯一度の渡欧から帰国した瀧口は、次第にジャーナリスティックな評論を書くことに障害を覚え始めます。そして、執筆は友人らに宛てた詩や文章が多くを占めるようになり、瀧口の活動に一貫した「実験精神」により実践者、実験者として造形活動に力を注いでいくようになりました。
今回は、昨年に続き瀧口の修技に注目し、シュルレアリスムの代表的な技法である転写法の「デカルコマニー」、マルセル・デュシャンが生み出した《ロトレリーフ》を応用した「ロトデッサン」、アンフォルメル作家たちのドローイングを想起させる水彩画など、前回ご紹介できなかった作品を中心に瀧口の造形を紹介いたします。
もう一つの《稲妻捕り》
このたびの展示では加納光於(1933-)と清水晃(1936-)による同名の作品《稲妻捕り》についても考察します。
瀧口は加納による1976年からの連作版画《稲妻捕り》に、序文として「稲妻と徘徊抄」を執筆します。それは78年刊行の詩画集「《稲妻捕り》Elements」に「《稲妻捕り》とともに」と改題して手稿のままの形で掲載されますが、実は加納の《稲妻捕り》に先行し、1968年に清水が同名のコラージュ作品を発表しています。ここでは、加納と清水の二つの《稲妻捕り》について紹介します。
LINKS-菊畑茂久馬
最後のコーナーでは、前衛グループ「九州派」の主要メンバーとして活動した菊畑茂久馬(1935-2020)没後5年を機に、一般社団法人 菊畑茂久馬美術青家協会が企画した、全国の美術館の菊畑作品を各美術館の展覧会で展示するプロジェクト「LINKS-菊畑茂久馬」への協力として、瀧口コレクションの中から菊畑の作品1点を展示するとともに、同じく九州派の木下新(1929-2001)桜井孝身(1928-2016)の作品も併せて展示します。
展覧会情報
会期 | 2025年2月13日 (木) ~4月15日 (火)(予定) |
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開館時間 | 9:30〜18:00(入館は17:30まで) |
休館日 | 毎週水曜日、2月25日(火) |
観覧料 |
一般:300円(240円)
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場所 | 富山県美術館3階 展示室6 |
主催 | 富山県美術館 |