展覧会・イベントExhibition & Event
開催中のコレクション展
シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクションⅢ
2025年10月9日(木)~2026年1月12日(月・祝)

巨匠の部屋(2)
異文化へのまなざし―アフリカほか編
今年度は、当館に遺贈されたゴールドベルク愛蔵の美術作品とともに、東京藝術大学音楽学部音楽総合研究センター所蔵のゴールドベルク旧蔵品の中から、主に彼が身近に置き愛でた品々を選りすぐり、シリーズ3回に渡ってご紹介します。
初回はアジア・オセアニア地域に関する遺品を展示しましたが、第2回は、アフリカをはじめ、そのほかの地域にまつわる品々を取り上げます。アフリカの民族の祭礼で使用される伝統的な仮面や、死者をかたどった記念像ではないかと推測される人頭像は、人物の造形が大胆にデフォルメ、抽象化されています。このような抽象的な造形は、ゴールドベルクの視覚芸術上の好みだったのでしょう。制作地域は不明ですが、鳥の彫像や小さな騎馬像も、丸みがかったシンプルな、抽象化された造形が愛らしい彫刻です。こうした品々は、異文化への好奇心を大いにかきたてただけでなく、抽象表現の芸術家と親交の深かった彼の趣味にも「ぴったりはまった」ものであったに違いありません。
異文化への関心は、視覚芸術だけでなく、もちろん音楽にも向けられていました。巨匠の収集品の中には、アフリカ発祥の民族楽器である親指ピアノ(カリンバ)や、アンデス地方の伝統的な打楽器チャフチャスといった楽器も含まれています。在りし日のゴールドベルクは、弓を異文化の楽器に持ち替えて、家族や友人の前で茶目っ気たっぷりに異国の音色を奏で、楽しんでいたのかもしれません。
展覧会情報
会期 | 2025年10月9日(木)~2026年1月12日(月・祝) |
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開館時間 | 9:30〜18:00(入館は17:30まで) |
休館日 | 毎週水曜日、11月4日(火)、11月25日(火)、12月29日(月)~1月3日(土) |
観覧料 |
一般:300円(240円)
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場所 | 富山県美術館3階 展示室6 |
主催 | 富山県美術館 |