展覧会・イベントExhibition & Event
開催中のコレクション展
シモン・ゴールドベルク&山根美代子コレクションⅡ
7月16日(木)~9月23日(水・祝)

ユダヤ系ポーランド人として生まれ、二度の大戦を体験し、富山で亡くなるまで激動の20世紀を生きた天才ヴァイオリニストにして指揮者、シモン・ゴールドベルク(1909-1993)。ゴールドベルクが愛蔵し、美代子夫人から2006年に寄贈された美術作品を展示しています。
ゴールドベルクとスペイン(1)
カザルスのプラード音楽祭
今年度は、ゴールドベルクと縁のあるチェリスト、パブロ・カザルス(1876-1973)の生誕150 年を記念し、カザルスの祖国スペインをキーワードに、東京藝術大学音楽学部音楽総合研究センター所蔵のゴールドベルク旧蔵品から資料を選りすぐり、シリーズ3回に渡ってご紹介します。
第1回は、カザルスのプラード音楽祭に焦点を当てます。カザルスはファシズムとフランコ政権に反対し、1939年、スペインの国境に近いフランスの小さな村プラードに隠棲し、公の場での演奏を拒否していました。1950年、友人のヴァイオリニスト、アレクサンダー・シュナイダー(1908-1993)がカザルスを説得し、プラードでバッハ没後200年を記念する音楽祭を開催したのがプラード音楽祭の始まりです。ゴールドベルクは、音楽祭に初めて登場した1954年、カザルス、ピアニストのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とトリオを組んでベートーヴェンを演奏しました。ゴールドベルクは、7km程離れた山里の宿から、毎日歩いてプラードに通ったそうです。カザルスが「登山が好きだそうですね」と問うと、「いえ、私が駆け登るのは指盤の上だけです」とゴールドベルク。するとカザルスは「それもまた危険なことですね」とユーモアたっぷりに返したそうです。(山根美代子『20世紀の巨人 シモン・ゴールドベルク』より)
当館に遺贈されたゴールドベルク愛蔵の美術作品を愛でつつ、20世紀を代表する音楽家たちが奏でた交友の跡をたどってみてください。









