活動報告
TAD学芸員による友の会会員のためのギャラリートーク「三沢厚彦 ANIMALS IN TOYAMA(11月7日)」
2018/11/29
このシリーズも三回目の今回は「三沢厚彦 ANIMALS IN TOYAMA」の展示室で開催された。
県美のアイドルとして開館以来人気の白熊、この像の作者が三沢厚彦先生なのだ。この熊を制作するに当って三沢先生は県美の建設段階から富山に足繁く来られていて、富山県と県美にはとても親しい思いを持っていらっしゃるとのこと。そして今回のギャラリートークは三沢先生の当初からの担当だった学芸員にしてもらった。担当学芸員は、三沢先生の温かい人柄にずっと感銘を受けてきた、大の三沢ファンの一人である。
先ず話は、大きくて重い彫刻作品を展示するための裏側の苦労から始まった。展示室は相当の重さに耐え得るようになっているが、運び入れる廊下はそのようにはなっていないため、養生することが最初の大きな仕事だったとか。また展示室が二階のため搬入用のエレベーターの大きさと作品の大きさをギリギリまで計って入れた等、興味深い話が次々あった。
展示室には大きなANIMAL達がデンデンと置かれ、小さなANIMAL達がその間に絶妙な位置に置かれていてとても楽しい。えっ、こんな所に居た!足元にあったり、壁の高いところに、こうもりやヤモリがいたり。ドローイングも沢山あって、まさに三沢厚彦の全貌展だ!と思っていたら、それだけではなかった。
アニマルハウス、というグループ?の多数の作品の展示もあり、びっくり。それは三沢先生のために今をときめく4人のアーティストが集結して、富山展のために創られたものなのだ。立山をテーマにそれぞれの作品が展示してあり、まさに富山スペシャル!それは、三沢先生だけではではなく、富山県民へのプレゼントのように感じられた。三沢先生とアーティスト達が楽しんで創られた、という雰囲気がこちらにも伝わってきて心温まった。温かい気持ちは三沢作品の大らかさと、大ファンの担当学芸員の解説によるところにもよる。
第四弾はクリスマス直近の12月22日です。寒くなる頃、ぜひ温まりにギャラリートークに参加して下さい。
(TADフレンドシップ【富山県美友の会】事務局委員:多賀久子)