プログラム実施報告
「黒塗りうちわをつくろう」
2019/11/01
オープンラボ 土・日・祝日プログラム
「黒塗りうちわをつくろう」
実施日:2019年8月24日(土)~10月20日(日)期間中の土・日・祝日/全17回実施
時 間:10:00~16:00
参加費:無料
場 所:ラボ(3階アトリエ内)
参加者数:1,333名(見守りや協力者を含む)
道 具:油性マジック細字+太字、金色ペン(油性ペン細字、水性ボールペン、水性ペン中字)
材 料:円形の紙のうちわ、金色素材(いろがみ、マスキングテープ、シール)
概 要:黒地に金文字で絵を描き、装飾することで「日本の美」展に出品される漆塗りに金箔を用いた工芸品をイメージさせる制作を行いました。伝統工芸品の色の組み合わせを実際に体験することで親しみを感じてもらうためのワークショップです。
活動のながれ
①日本の美
まずは、なぜこのようなワークショップをしているのか美術館のスタッフから説明を聞きます。このワークショップは、「日本の美」展に出品されている作品を参考にしていて、黒地に金で装飾する色の組み合わせや、材質の魅力を感じ、実際に作ることで“日本の美”について理解を深めます。
②真っ黒をつくろう
1人1枚、真っ白な厚紙でできた丸いうちわの片面を、マジックペンで真っ黒に塗りつぶします。自分が満足するレベルに達するまでペンで塗り続けます。使用するペンは、たくさんの人で使いまわすため、かすれた色しか出ないものもあり、塗るだけでも簡単ではありません。参加者の納得した黒は、整った線、荒々しい線が積み重なった黒、地の白を残したおぼろげな黒など同じ黒でも様々です。
③金色の材料コーナー
黒いうちわが完成したら、金色の材料コーナーを見てまわります。金色のペンは油性と水性合わせて3種類。その他にも金色のおりがみやシール、マスキングテープなどを3つまで選べます。貼り付けた後に余った切れ端は再利用するので、端材は使い放題です。
④絵を描こう
道具と材料を選んだら、まずはうちわの黒い面に金色のペンで絵を描きます。下書きなしで清書をするため、緊張感のある描画作業です。和風に仕上げる人は月やすすき、桜など自然のモチーフを描いていました。自分なりにアレンジした人は、うちわの丸さを顔の輪郭に見立てて顔にしたり、スポーツチームの応援うちわにする人もいました。
⑤装飾しよう
金色のペンで絵が描けたら、最後にシールやテープ、折り紙で装飾します。ペンとは違う物質的な金色の輝きが装飾のアクセントになりました。
⑥完成
完成したうちわは、お土産として持ち帰ることが出来ます。真っ黒をつくる地道な作業を乗り越えたからか、大人も子どもも達成感がひとしおのご様子でした。今年は、残暑が長引いたので秋ごろでもうちわが活躍しました。
【参考作品】